投資を始める前に「言葉の壁」をなくそう
株式投資に興味を持った瞬間、多くの初心者が最初に感じるのが「専門用語が多すぎる」という壁です。
ニュースや証券会社のサイトを見ると、PER・NISA・ETF・株主優待など、横文字や略語ばかり。
しかし、これらの言葉の意味を一つひとつ理解すれば、投資の世界はぐっと身近になります。
むしろ、用語を知ることが株式投資の第一歩。
この記事では、初心者が最初に覚えるべき株式投資の基礎用語40選をわかりやすく解説します。
「ニュースを読んでもわからない」「会話についていけない」という人でも、この記事を読めば投資用語の基本がしっかり身につきます。
用語がわからないと投資で損をする理由
株式投資では、言葉の意味を誤解すると判断を誤りやすくなります。
たとえば「株価が下がった=損」と単純に考えるのは誤解です。企業の成長や長期保有を考えれば、一時的な下落はチャンスにもなります。
また、「PER」や「PBR」などの指標を知らないまま株を選ぶと、割高な株を買ってしまうリスクもあります。
つまり、**用語を理解することは“リスクを減らすための投資スキル”**なのです。
初心者がまず覚えるべき40の基本用語一覧
本題に入る前に、今回紹介する40の基礎用語を分野別に整理しました。
以下の6カテゴリに分類し、投資の流れに沿って覚えやすくしています。
| 分類 | 主な用語例 |
|---|---|
| ① 株式の基本 | 株・株価・配当金・株主優待・権利確定日 |
| ② 投資指標 | PER・PBR・ROE・EPS・時価総額 |
| ③ 投資の仕組み | NISA・特定口座・つみたて・ETF・REIT |
| ④ 売買関連 | 指値・成行・約定・信用取引・損切り |
| ⑤ 分析・チャート | ローソク足・移動平均線・RSI・MACD・出来高 |
| ⑥ 税金・制度 | 配当控除・源泉徴収・確定申告・譲渡所得・マイナンバー |
ここから、それぞれの用語を初心者にも分かる言葉で解説していきましょう。
株式投資の基本を理解するための用語
株(かぶ)
企業が資金を集めるために発行する「出資証書」。
株を買う=企業の一部を所有すること。
株主になると、配当金や株主優待を受け取る権利が得られます。
株価(かぶか)
1株あたりの値段。企業の業績や景気、投資家の期待などによって日々変動します。
たとえば100円の株を100株買うと、投資額は1万円。株価が120円になれば2,000円の利益です。
配当金(はいとうきん)
企業が得た利益の一部を株主に還元するお金。
年に1〜2回支払われることが多く、長期投資の重要な収益源になります。
株主優待(かぶぬしゆうたい)
株を一定数持っている株主に対して、企業が贈る特典。
たとえば食品メーカーなら自社商品の詰め合わせ、外食チェーンなら食事券など。
「お得さ」を感じやすく、初心者にも人気です。
権利確定日(けんりかくていび)
配当金や株主優待を受け取るために「その日までに株を持っておく必要がある日」。
多くの企業は3月・9月が権利確定月です。
投資判断に役立つ「指標系」の用語
PER(ピーイーアール:株価収益率)
株価が「利益の何倍で買われているか」を示す指標。
PER=株価 ÷ 1株当たり利益(EPS)
数値が低いほど割安、高いほど割高の目安になります。
💡目安:PER15倍前後=適正水準とされます。
PBR(ピービーアール:株価純資産倍率)
株価が会社の資産と比べてどのくらい高いかを示す指標。
PBR=株価 ÷ 1株当たり純資産
1倍未満なら「会社の資産より株価が安い=割安」と判断されます。
ROE(アールオーイー:自己資本利益率)
会社が株主から預かった資金をどれだけ効率よく増やしているかを表します。
ROE=当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
数値が高い企業は「稼ぐ力が強い」と評価されやすいです。
EPS(イーピーエス:1株当たり利益)
企業が1株あたりどのくらいの利益を生み出しているかを示す数値。
EPSが成長している企業は、将来の株価上昇が期待されます。
時価総額(じかそうがく)
企業の「市場での総合的な価値」。
時価総額=株価 × 発行済株式数
大企業(大型株)か成長中の中小企業(中小型株)かを見分ける指標です。
投資の仕組みを理解するための用語
NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)
株や投資信託の利益にかかる税金(約20%)が非課税になる制度。
「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を併用でき、長期運用に最適です。
特定口座(とくていこうざ)
証券会社が自動で税金計算や報告をしてくれる口座。
確定申告の手間が省ける「源泉徴収あり」が初心者におすすめです。
つみたて(積立投資)
毎月決まった金額で自動的に投資する方法。
「ドルコスト平均法」により、価格が高い時は少なく・安い時は多く買う仕組みです。
長期的にリスクを抑えて運用できます。
ETF(イーティーエフ:上場投資信託)
株のように市場で売買できる投資信託。
日経平均やS&P500などの指数に連動しており、分散投資が可能です。
REIT(リート:不動産投資信託)
不動産をまとめて運用し、家賃収入などを投資家に分配する仕組み。
少額から「不動産投資」ができるのが特徴です。
株の売買に関する基本用語
指値(さしね)注文
「この価格で買いたい/売りたい」と値段を指定して注文する方法。
例:株価1,000円の銘柄を「950円になったら買う」と指定。
成行(なりゆき)注文
値段を指定せず、「今の市場価格で即注文」を出す方法。
スピード重視で、すぐに取引したいときに便利です。
約定(やくじょう)
株の売買が成立すること。
注文を出しただけでは取引完了ではなく、約定して初めて「買った・売った」が確定します。
信用取引(しんようとりひき)
証券会社から資金や株を借りて行う取引。
利益を増やせる反面、損失も大きくなる可能性があるため上級者向けです。
損切り(そんぎり)
株価が下がったときに、これ以上の損失を防ぐために「早めに売る」判断。
感情に流されず、ルールを決めて実行するのがポイントです。
株価チャートの見方と分析に関する用語
株式投資では、チャート(株価の動きをグラフ化したもの)を読む力が欠かせません。
ここでは、初心者が最低限押さえておきたいテクニカル分析の基本用語を紹介します。
ローソク足(ろーそくあし)
株価の「始値・終値・高値・安値」をまとめて表したグラフ。
1本のローソク足で、1日の値動きが一目でわかるのが特徴です。
- 赤(または白):株価が上昇(陽線)
- 青(または黒):株価が下落(陰線)
ローソク足の形から、相場の勢い(買いが強い・売りが強い)を判断します。
移動平均線(いどうへいきんせん)
過去の株価の平均値を線でつないだもの。
「5日線・25日線・75日線」などが代表的で、
短期・中期・長期のトレンドを把握できます。
💡ポイント:
- 株価が平均線より上 → 上昇トレンド
- 株価が平均線より下 → 下落トレンド
RSI(アールエスアイ:相対力指数)
「買われすぎ・売られすぎ」を数値化した指標。
RSIが70%を超えると「買われすぎ」、30%以下で「売られすぎ」と判断されます。
ただし、RSIが高い=すぐ下がる、というわけではなく、他の指標と組み合わせて判断します。
MACD(マックディー)
トレンドの強さとタイミングを測る指標。
短期と長期の移動平均をもとに算出され、
MACD線がシグナル線を上回れば「買いサイン」、下回れば「売りサイン」とされます。
初心者には少し難しそうに見えますが、アプリや証券サイトで自動表示されるため、感覚的に慣れていけます。
出来高(できだか)
どれくらいの株が売買されたかを示す数値。
「出来高が多い=注目されている銘柄」
急に出来高が増えた場合、トレンド転換のサインになることもあります。
投資と税金の基本用語を理解しよう
株式投資の利益には税金が関係します。
正しい知識を持つことで、無駄な税負担を減らす節税対策が可能です。
譲渡所得(じょうとしょとく)
株を売って得た利益のこと。
たとえば「100万円で買って120万円で売る」と、20万円が譲渡所得になります。
通常は約20%(所得税15%+住民税5%)の税金がかかります。
配当所得(はいとうしょとく)
株を保有している間に受け取る配当金にかかる所得。
NISA口座なら非課税になりますが、通常口座では20%の税金が源泉徴収されます。
源泉徴収(げんせんちょうしゅう)
証券会社が自動的に税金を差し引いてくれる仕組み。
特定口座(源泉徴収あり)を選んでおけば、確定申告の手間を省けます。
配当控除(はいとうこうじょ)
確定申告を行うことで、二重課税を防ぎ税金が戻る制度。
配当金を多く受け取る人は、確定申告を行うことで節税効果があります。
マイナンバー
証券口座の開設時に必ず提出が必要な番号。
税務管理のために使われ、2025年以降も制度連携が進んでいます。
ここまでで学んだ用語を使いこなすコツ
株式投資の用語は、覚えるだけではなく「使いながら慣れる」のが重要です。
初心者のうちは、スマホアプリやニュースを活用して、自然に言葉に触れる機会を増やしましょう。
ニュースでの学び方
- 「日経平均」「為替」「金利」など、毎日1つのキーワードに注目
- Yahoo!ファイナンスや日経電子版で「見出しだけ」でも読む習慣をつける
- わからない言葉を検索して、自分のメモ帳にまとめる
ニュースに出てくる専門用語が理解できるようになると、市場の流れが読めるようになります。
アプリでの実践的な学び
証券アプリや投資学習アプリには、用語解説やシミュレーション機能が備わっています。
おすすめ例:
- SBI証券アプリ … 用語解説とチャート学習が充実
- LINE証券 … わかりやすい説明つきで少額から体験可能
- トウシル(楽天証券) … 動画・図解で用語を学べる
短時間でも毎日触れていると、用語が「実感を伴って理解」できるようになります。
投資初心者が覚えておくべき心構え
どんなに知識を得ても、「行動しなければ意味がない」のが投資です。
しかし、焦って行動するのも危険。ここでは、初心者が安心して学びながら実践するためのステップを紹介します。
STEP1:用語を「聞いたことある」レベルに
最初から完璧に理解しようとせず、「なんとなく意味がわかる」程度でOKです。
投資用語は、繰り返し出会ううちに自然と定着します。
STEP2:NISAや口座開設を通じて“実際に触れる”
勉強だけでは身につきません。
まずはNISA口座を開設して、少額(1,000円〜)で投資体験を始めましょう。
実際に画面で「株価」「チャート」「約定」といった言葉を目にすると、理解が一気に深まります。
STEP3:失敗を恐れず小さく始める
投資の世界では、100点満点を目指す必要はありません。
むしろ、小さな失敗が最大の学びになります。
少額でトライ&エラーを繰り返すことで、自分の投資スタイルが見えてきます。
今回紹介した用語40選リスト(一覧まとめ)
| 分野 | 主な用語(抜粋) |
|---|---|
| 株の基本 | 株・株価・配当金・株主優待・権利確定日 |
| 投資指標 | PER・PBR・ROE・EPS・時価総額 |
| 投資の仕組み | NISA・特定口座・積立・ETF・REIT |
| 売買関連 | 指値・成行・約定・信用取引・損切り |
| チャート分析 | ローソク足・移動平均線・RSI・MACD・出来高 |
| 税金制度 | 譲渡所得・配当所得・源泉徴収・配当控除・マイナンバー |
この40語を理解すれば、初心者が遭遇する投資用語の9割以上はカバーできます。
ニュースや証券サイトを読むときの「???」が激減するはずです。
学んだ用語を明日から活かすために
- この記事をブックマークしておく
- スマホのメモに気になる用語を追記する
- 毎日5分、投資ニュースをチェックする
この3つを実践するだけで、投資の理解度は確実に上がります。
知識は「少しずつ積み重ねる」ことで、確かな自信に変わります。
まとめ:用語を味方につければ投資は怖くない
- 投資用語を理解すると判断ミスを防げる
- 難しそうな言葉も、意味を知ればシンプル
- NISAやアプリを活用して実体験と結びつける
- 小さな行動から始めることで、知識が定着する
株式投資は「知っている人が得をする」世界です。
今日から少しずつ用語を覚えて、あなたも“知識でリスクを減らす投資家”になりましょう。

